ENDURANCE WORKSな日々

ENDURANCE WORKSな日々 · 30日 6月 2022
ランニングパーフォーマンス向上につながる高強度筋力トレーニングについて
最近ではランナーやトライアスリートにとって、高強度の筋力トレーニングはパフォーマンス向上に寄与することが分かっています。では、実際にどのように高強度の筋力トレーニングに取り組めばよいのでしょうか?  今回は“実践編”として具体的なトレーニングの内容についてお話をします。なお、高強度の筋力トレーニングを行うのはリスクが伴うため、専門のトレーナー等の指導下で行って下さい。 先ず“筋力トレーニング”で重要なのは、身体の背面の筋肉を鍛えることです。背面の筋肉は、「肩から始まって背筋、腰、お尻、ハムストリング、ふくらはぎまでの筋肉を総称して“ポステリオールチェーン筋群”と呼び、スポーツで重要な爆発的な力の発揮に、これらの筋群は大きく貢献しています。
ENDURANCE WORKSな日々 · 24日 5月 2022
持久性トレーニングと高強度の筋力トレーニングについて
皆さん、こんにちは! 前回のブログでは、筋力の向上について基本的な考え方をご紹介しました。下記にありますように、筋力は、大まかに3つの要因によって決定されます。 ①骨格筋の横断面積(筋の太さ) ②筋線維組成(速筋線維と遅筋線維のバランス) ③神経系の適応(筋と神経の連携) また持久性トレーニングと高強度の筋力トレーニングを組み合わせた際に筋力が向上しますが、その構成要素は、 ①骨格筋の横断面積は全くもしくは、ほとんど増加しない。 ②筋線維組成も先天的に決まる要素が大きく、後天的には少なくとも筋力の増大に有利な適応は起きにくい。したがって、持久性トレーニングと高強度の筋力トレーニングを組み合わせた際に起こる筋力の増大は、③神経系の適応に大きく依存すると考えられます。
ENDURANCE WORKSな日々 · 27日 4月 2022
高強度なウエイトトレーニングは持久系スポーツにとって、プラスなのかマイナスなのか?
前回のブログは下記のタイトルでウエイトトレーニングの有効性のお話をしました。 “ランニングのパフォーマンスを上げるためには、ストレングストレーニングは有効か?” 過去、ウエイトトレーニングによって骨格筋が肥大することは、筋力アップにつながり一部のアスリートにとって好ましい変化であるが、持久系アスリートにとっては、必ずしもポジティブな効果があるとは限らないと言われてきました。 その理由として大きく2つの要因が考えられます。
ENDURANCE WORKSな日々 · 31日 3月 2022
ランニングのパフォーマンスを上げるためには、ストレングストレーニングは有効か?
今回のブログは、長距離ランナーのパフォーマンスに重要な要因の1つである“ランニングエコノミーはストレングストレーニングにより改善が期待できる”ことを紹介させていただきます。 ランニングをはじめとする長距離競技のパフォーマンスを決定付ける要因を3つあげると、下記の3つの指標があげられます。 ①最大酸素摂取量(VO2Max):換気量 ②乳酸性作業閾値(LT):血中乳酸濃度 ③ランニングエコノミー:効率の良い動き(筋力、スティフネス、フォーム、他) この中の“ランニングエコノミー(running economy)”とは、一定スピードでのランニングなどの最大下運動課題に対する酸素摂取量とされており(Cavanagh and Kram,1985)、車で言うところの燃費が良いか悪いかという指標になります。
ENDURANCE WORKSな日々 · 26日 2月 2022
持久系アスリートのパフォーマンスは月間走行距離で決まるのか?  -トレーニング強度のバランス指標を考える -
結論から言うと、月間走行距離は、競技種目や競技レベルにより適正な距離が大きく変わりますが、適正なトレーニング強度配分は同様になります。 エリートアスリートの場合は、週に2回程度の高強度トレーニングを織り混ぜながら、なるべく高頻度で低強度トレーニングを行い、長期的に継続可能な範囲で月間走行距離を増やしていくことが大切です。 さて持久系アスリートのトレーニング処方では、よく月間走行距離が注目されますが、月間走行距離はあくまで“トレーニング量の指標”でしかありません。 月間走行距離の大小だけで、良いトレーニングか?、悪いトレーニングか?が決まるわけではありません。
ENDURANCE WORKSな日々 · 21日 1月 2022
運動強度を理解し“心拍数”を上手に使おう!
私事ですが、2022年も引き続き“GARMINアンバサダー”として活動させていただいております。“GARMIN”を使ったワークアウトや健康管理は、私自身のトレーニングも含めて、健康的なライフスタイルの構築と競技パフォーマンスの向上に対して、多くの有益な情報を与えてくれます。 現在、このような心拍数を測定する“ウェアラブルデバイス”は広く普及し、多くのスポーツ愛好者の手に届くものとなりましたが、表示される心拍数や抽出された値が、どういった意味を持つのか?どういった効果があるのか?といった所は、まだまだ浸透されていないと思われます。 トレーニングを正しく行うには、主観的な感覚だけでなく、客観的な数値も活用することが重要です。心拍数は運動中の“相対運動強度”を知ることができる客観的指標の一つです。 この客観的指標の一つである心拍数を用いることで、より適切なトレーニング処方につながることになり、万人に同じようなトレーニング負荷を与え、スピードやタイムが当てにならないような環境でも、適切な強度設定が可能になります。
ENDURANCE WORKSな日々 · 02日 12月 2021
コアトレーニングにおける可動性と安定性について
早いもので、あっという間に師走となりました。少しずつですが寒さも厳しくなり、慌ただしい時期となりますが、皆さま、健康管理に気をつけてお過ごしください。 さて今回のブログは、前回もお話をいたしました「コアトレーニング」について、もう少し掘り下げてみましょう! 体幹筋群をパフォーマンス向上に活かすためにはその前段階の準備として股関節と胸椎の可動性のトレーニングが必要です。 人体には可動性(モビリティ)が求められる関節と安定性(スタビリティ)が求められる関節が交互に存在します。このことを「Joint by Joint Approach /ジョイント バイ ジョイント アプローチ」と言い、アメリカでファンクショナルトレーニングを広めたGrey CookやMike Boyleらによって提唱されています。 安定性が求められる関節が支点となり、可動性が求められる関節が作用点となる事で身体の各セグメントはスムーズに動かす事が可能になります。
ENDURANCE WORKSな日々 · 02日 11月 2021
コアトレーニングの段階的アプローチについて
前回、前々回とブログの内容は、運動生理学士/ Exercise Physiologistとして「運動生理学」を中心にお話をさせていただきました。 今回は「コアトレーニング」について、アスレティックトレーナー/Athletic trainerとして、お話をさせていただきます。 今回よりブログの更新を月に1〜2回の頻度で行っていく予定です。よろしくお願いいたします。 まず、コアとは、「脊椎(脊柱)をサポートする筋、及び脊椎骨と接する関節(特に肩甲帯と骨盤帯)に関与する筋の総称」と定義して、お話を進めていきます。  スポーツ動作において四肢は作用点として動作や機能が求められますが、四肢が正しく機能的に動くためには、その支点となる体幹部の役割を無視する事は出来ません。 近年注目されているコアトレーニング(体幹トレーニング)は、スポーツ動作の基礎トレーニングであり、パフォーマンス向上や外傷・障害の予防に必要不可欠なトレーニングです。
ENDURANCE WORKSな日々 · 21日 10月 2021
「低酸素トレーニング」と「高所トレーニング」について②
10月も半ばを過ぎ、朝晩の気温も肌寒さを感じ、秋から冬を感じさせる時期になってきました。皆さま、体調管理にお気をつけてお過ごしください。 さて今回のブログは、前回の続き「低酸素トレーニング」では赤血球(ヘモグロビン)が増えない代わりに、何が変化し、何が向上するのでしょうか? 近年の研究では「低酸素トレーニング」によって、赤血球数(ヘモグロビン)の増大など血液学的な適応が起こらない代わりに、骨格筋での非血液学的な適応が起こることが報告されています。  具体的には、骨格筋内の解糖系や酸化系の酵素活性の上昇、毛細血管密度の増大、緩衝能力の向上(ランニングエコノミー改善)などがあげられます。したがって、「低酸素トレーニング」は、赤血球数が増えないものの、骨格筋の中での適応を促し、トレーニングの効果を得ることができます。
ENDURANCE WORKSな日々 · 19日 10月 2021
「低酸素トレーニング」と「高所トレーニング」について①
近年、民間のトレーニングジムにおいても“低酸素発生装置”を導入するところも増え、手軽に「低酸素(高所環境)トレーニング」を行えるようになってきました。低酸素環境でのトレーニングというと、これまでは山岳地帯などの高所環境に移動・滞在しなくてはなりませんでしたが、低酸素の設備が一般化するようになり、アスリートやスポーツの愛好者が「低酸素トレーニング」を導入する障壁が、かなり低くなってきています。 科学的なエビデンスのあるトレーニングを実践できるのは素晴らしいことです。私もお勧めしたいトレーニングの一つでもありますが、その一方で「低酸素トレーニング」のメリットばかりが取り出されて、デメリットに関しての記述を見かけることが少なく思えます。また中には間違った認識や情報も存在するようです。

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